ネットで注目を集めている 近畿大学総合社会学部准教授の岡本健(@animemitarou)さんの投稿をご紹介させていただきます。 

その投稿がこちら

内容を紹介

まず、初回に
「授業のお約束」として
「私語禁止」をお伝えします。

この時重要なのは
なぜ「私語禁止」なのかの
理由の説明です。

私は、
「私の話を聞くか聞かないかは
皆さんの自由で良いと思う。」
と説明します。

講義のプロなんで、
誰も聞いてなくても
1時間半話そうと思えば話せますと。

だから、
「私の話を聞け!」という
ことが原因ではないのです。
ここをまずおさえます。

その上で、私の授業を
聞きたい受講生が教室内に
それなりの数いることを伝えます。

私語をすることで、
その「聞きたい受講生」の
邪魔になることを説明します。
君が話しかけている相手が
そうかも。

「それなら小声でならいいでしょ」
次はここの説明です。

私語がうるさい受講生ほど
後ろのほうの席に
座ることが多いのですが、
これについても指摘しておきます。

皆さんは意外に
思われるかもしれませんが、
後ろのほうの席は
教卓から何をしているのかが
かなり見えやすいんですよ。

そして、かなり小声であっても
一番後ろの列で喋っていることが
教卓の私まで聞こえることを伝えます。

人の声をはじめとして
音は空気の振動ですから、
後ろで話したことが
一番前まで聞こえている
ということは間の全員に
聞こえているってことなんですよ。

音はワープしませんよね。

あなたが発した声は
下手をしたら教室中全員に
聞こえていますし、
かなり小声であっても
周囲に漏れてます。

授業の内容に興味がないのでしょうか?
それは私にも原因があるかもしれません。

私は、なるべく
面白い授業をしようと
頑張っているつもりですが
どうしても面白くない人もいますよね。
私は、他の人に
迷惑をかけない形であれば、
授業中に寝てもらっても、
スマホでゲームをしてもらっても、
関係のない本を読んでいても
注意しません。

私自身、学部時代は
あまり気乗りのしない授業の時に
自分の専門分野の本や論文を
読んでいたこともあります。

それは皆さんの自由です。
ちなみにスマホやタブレット端末
ノートPCの使用などは、
私は禁止しません。

授業中にわからない言葉が出てきたら
すぐにそれらの機器で調べてください。
関連する事例を探してもいいですね。

どうしても私語をしたくなったら
LINEとかでメッセージ送りあってください。
それなら問題ありません。
ただ、本当にしゃべるのが我慢できない、
椅子に長時間じっとしていられない
そういう方もおられます。

そういう方は、我慢せずに
教室から出て行ってください。
本当に出て行って大丈夫です。

これは「脅し」の
「出て行ってください」
じゃないんです。
小学校、中学校、高校で
こういうくだり、ありませんでしたか?

授業をまじめに聞かない生徒に
先生が「お前!出ていけ!!」
とかやるやつ。

でもあれって
本当に出て行かせようと
しているんじゃなくて、多分、
「ごめんなさい」って謝らせて
静かにさせようとしてるんですよね。
私はそういう「茶番」は嫌いです。

本当に出て行ってもらいたいんです。
さっきも言ったように
それで教室内の受講生が
授業内容を聞けなくなるから。

それで外でおしゃべりして
授業に参加したいなら
また戻ってきてください。

特に私に許可を取らなくても
出入りしてもらって大丈夫です。
ちょっとここで解説しておきますと、
これ、結構重要なことでして、
本当に、じっとしていられない学生さん
っていらっしゃるのです。

近畿大学より前に勤めていた別の大学で
授業中に絶対に私語をする学生がいて
毎回注意せねばならず、
一度授業後に理由を
聞いてみたことがあるんです。
話を聞く前は
私に反抗したいのかなとか
授業がわからないのかなとか
考えていたのですが
そうではありませんでした。

「私、どうしても
喋るのが我慢できないんです」
「じっと席に座ってられなくて…」
と本人も辛そうにしています。

これではいくら
一方的に注意しても
解決しませんよね。
それからは、上のような説明を
加えるようにしました。

喋りたいなら
喋ってくればOK。

でも、教室内では
他の人の迷惑になるから
それは避けて
教室の外に出よう。
出入りしやすいところに
座ったらいいよね。

それでは、次から
理由の説明に戻ります。
「私語禁止」について
説明してきましたが、
授業中に教室がずっと
完全に静かであることを
求めているわけではありません。

私が冗談を言って面白かったら
笑ってもらって構いません。
でも、これも無理に
笑ってもらう必要はなくて
笑わなくても一向に構いません。
私はウケるのが好きですが
完全にスベるのも好きなので
お気遣いいただかなくて大丈夫です。

同調圧力的に何かを強要されるのは
私もとても嫌いです。

ですから、あなたが笑ったり
授業が面白いと思ったりするのは
授業中は隣の人とシェアせず
ご自身の判断でやってみてください。
さて、でも
疑問に思った人はいませんか?

「一方的に先生が
しゃべるだけなんだったら
対面でやる意味がないんじゃないか」

確かにそうですよね。
これだったら遠隔授業でも
それほど変わらないかもしれません。

でもね。実は皆さん、
おしゃべりしなくても
授業中はたくさんの情報を発しています
ちょっと
想像してみて欲しいんですが、
逆にあなたが
教壇に立ってるとしましょう。

あなたが知っていることを
受講生に説明します。

その時、相手が
どういう態度がいいですか?

全員が机に突っ伏して
寝ていたらどうです?

まぁ、それはそれで
見てみたい気もするけども(笑)
どっちかっていうと
こちらを向いて真剣に聞いていたり、
うなずいてくれていたり、
メモを取って聞いてくれていたり
するほうがよくないですか?

そうして熱心に
聞いてくれる人相手には
「この人達のためになるよう頑張ろう」
「もっとこんなことも話そう」
そんな風に前向きになれそうです。
というわけで、
前でしゃべっている教員も
ロボットではなく人間ですから
気持ちよくしゃべってもらったほうが
いろんな情報を引き出せて
あなたにとってもお得なんですよ。

私は先ほど誰も聞いてなくても
一時間半しゃべれる!と
どや顔で言いましたが、
そりゃ熱心に聞いてくれるほうが嬉しい。
長々と喋ってきましたが、
要はこういうことです。

今、ここに、この教室に
受講生と教員が
これだけの人数がそろって
いい歳のおっさんが
皆さんにしゃべりかけてます。

考えてみると、変なことです。
私たちは何をやってるんでしょうね(笑)
なんの因果か、
こういう状況になっている。

それだったら
どうせ同じ時間を過ごすなら
「意味のない時間だったな」
と思うより
「面白かった」「役に立った」
「聞いてよかった」
と思えるほうが良いですよね。

私も皆さんが話を聞いて
課題に色々書いてくれるから
新しいアイデアを思いつきます。
それでは、中身に入っていきましょう。

と、こういう感じで
理由を説明します。

ここまで話すと
理解してくれる受講生がほとんどです。

ただ、2回目、3回目あたりに
初回の授業に来てない受講生が
来て私語を始めることがあります。

その時は、しっかり注意します。
放置してはだめです。
放置しておくと、
「なんだ。自分はちゃんとしてるのに
ルールを破ってるやつは注意されないのかよ」
となってしまいます。

やはり他の受講生の迷惑になることは
教員が率先して注意する必要があります。
あれだけ長々と理由を話しておいて
いざ始まったら私語を注意しない
というのはダメです。
でもそれも、怒鳴りつけなくても

「今、あなたしゃべってますよね。
そうそう。あなたね。
ここまで聞こえてるってことは
間にいる人全員に聞こえてるから。
この授業、教室内は私語だめなんよ。
外で喋って気が済んだらまた戻ってきて。
それかLINEで会話してくれたらOK」
「LINEで会話っつっても通話はあかんで。
あたりまえやけどさ。
初回にこのくだり延々説明したんで
この教室のほとんどの人は
もう聞きたくないはずなん(笑)
あとで誰かに聞いといてな。」

ぐらいで収まります。
3回目ぐらいまでは
わりと徹底的に注意します。
そうしたら
教室内はだいぶ落ち着きます。

もし、私語でお悩みの
教員の皆さんがいらっしゃったら
参考にしていただけましたら幸いです。

学生さんは、
担当教員に見せてあげてください。
(嫌がられるかもしれませんが…)

なんにせよ、お互い
気持ちよく過ごしたいもんですね♪

おわり

寄せられていたコメント

●最後まで読んだけどめっちゃ良い先生。この方の授業は受けてみたいです
●思わず、最後まで読んでしまう。
引き込まれる内容でした。
ありがとうございました😊
●私の息子が2人とも近畿大学卒業していますが、とってもいい学校🏫だったと言っております👍長男はどこに就職したかはあえて聞きませんが、次男はRakutenで頭があがりません!
●いいなぁこういう先生の授業受けてみたいわ……( ・∀・)
●小中学校の先生こそ参考にすべき。 知恵がなく力技で黙らせようとしすぎ。