続きは見やすくするために文字起こしさせていただきます。

しばらく様子を見ていても、その女の子が誰かを見つける様子もなければ、誰かが女の子を探してる様子もない。周りには、家族連れが何組かいたんだけど、その子を気にとめてる人もいないようでさ、大丈夫かな〜、って思ってたらさ、なんと、その女の子、駐車場に向かって爆走して行ったではないか。ルイスは走り出した。わたしは100メートル23秒という驚異的なタイムを叩き出した鈍足の持ち主。それでも走った。ウサイン・ボルトより速く。
凄まじい形相で走って行ったらさ、女の子が駐車場から引き返してきたの。良かった、無事だった。わたしは、手を上げて、女の子に話しかけたのね。
「大丈夫?迷子なの?おうちの人と来たのかな?わたし、あっちで、家族と遊んでたんだけど、あなたが誰かを探してるように見えて、心配になって、話しかけちゃった」。
そしたら、女の子が、泣きながら、自分はお友だちと3人で遊びにきたんだけど、はぐれちゃったの、って話してくれたのね。そうか!友だちとはぐれたんだな!じゃあ、一緒に探そうか!って言って、公園内をぐるりと周って、3周目に差し掛かったところで、無事、お友だちを発見できました。めでたしめでたし。
ここからがちょっと怖い話なんだけどさ。見ず知らずの女の子と、公園内をぐるりと歩いていたのは時間にして10分程度。それっぽっちの時間で、わたしは、その女の子の、名前、学校、学年クラス、住んでる場所、お友だちの名前、学年クラス、という、個人情報を、図らずも、耳にしてしまったんだよ。
わたしが、根掘り葉掘り聞いたわけじゃないんさ。せいぜい「何歳なの?」って聞いたくらいでさ。女の子も不安で必死で、そんな中で、わたしみたいに声かけてくれた大人がいて、ほっとしたんだろうね。自分のこと、お友だちのこと、一生懸命教えてくれたんだよ。
女の子と、バイバイ!ってしたあと、わたしは思った。わたしが、悪い人じゃなくて、本当に良かった。
もしさ、わたしが悪いこと考える人だったら、明日にでも、女の子に会うことができるんだよ。だって、学校も住んでるところも、わかるんだから。できてしまうんだよ。通学路で学校帰りを待っててさ、「あっ!奇遇だね!学校帰り?わたしのおうち、近くにあるんだ。遊びに来る?」って言えちゃうんだよ。
自分で言ってて怖くなってきた。
知らない大人についていかない、って、小さいうちから習うけど。知らない大人に頼らざるを得ない場面って絶対にあるわけでさ。そういうときに、子どもが自発的に大人を頼ることを求めるんじゃなくて、子どもが困ってるってことを察知して、善い大人が声掛けしてあげる、ってことが大事だと思いました。さっき夫と今日のことを話してて、夫が「地域で子育て、ってそういうことだよ」って言ってたのね。そうか、これが地域で子育てか。子どもが困ってるときに、不審者よりも早く、子どもに声をかけて、助けてあげる。これも立派な子育てだ。
ちなみにわたしは、娘みてるのに必死で、女の子が泣き叫んでる声は聞こえてなかった。夫に言われなければ、たぶん、「大きな声ではしゃいでる子がいるなあ〜」程度にしか思わなかったと思う。子どもたちが安全に遊べるように、もっと広く、周りを見るようにしよう、って思った出来事でした。わたしが良い人で良かった。わたしは、今日、一人の女の子の命を救った。

寄せれていた「みんなのコメント」

●地域で子育て、そうですね。

「不審者よりも早く見つけて助けてあげる」

名言だと思います。

●頑張って地域に入って子育てしようって思いました。

自分の子を守り、地域の子を守るって必要なことですね。

●ありがとうございます。
以前小学生の女の子から「私空手ならっているから、男の人に負けないから大丈夫!」と言われ固まりました。
危険を出来るだけ避ける事はとても大事です。
●【地域で子育て】
題名にしちゃうと一言だけど、こんなエピソードが詰まってる地域づくりしていきたいですね。

とても素敵なお話でした。

善良な大人になるのとても大事ですね。