――前編では、亀田興毅さんがプラットフォーム『3150FIGHT』を立ち上げた理由と狙い、その反響を伺いました。話を聞いていると、他のプロ格闘技をけっこう意識しているように感じます。

 やっぱりコロナで危機感が募りました。ボクシングの興行がなくなる中で、選手やファンが他の格闘技に流出していっている印象があった。あっちのほうが華やかだ、盛り上がってる、かっこいいと。

――とはいえ井上尚弥選手なんかは実力だけでなく、人気もすごいし、海外でも評価されています。国内でも大きな会場が満員になってますね。

 井上選手は確かにすごい。でもそれは一部の選手であって、全体で見るとボクシングは苦しい状況にある。だからボクシングをもっと活気づけたい。もともとボクシングは歴史もあるし、スポーツとして認知もされています。ステータスがあるんです。でも他の格闘技と比べると、ちょっとハードルが高いというか、入りづらいところがある。そこを華やかにして、入口を広くして、ボクシングで稼げるとなれば、絶対にこっちに流れはくると思います。

――本当はもっと注目を集められるはずだと? 

 ほかの格闘技はイベントの作り方とか、SNSとかYouTubeの使い方とか、見せ方がうまい。第1試合からしっかり選手のストーリーを映像で紹介するとか。ボクシングと他の格闘技を両方見た人から話を聞くと、やっぱりボクシングのほうが「親切じゃない」って言うんですよ。

――逆に言えば、親切じゃなくても十分に見てもらえた歴史がある。

 そうなんです。でもそのやり方が通用しなくなっている。だから変えないとダメなんです。伝統を受け継ぎながら、新しいものに進化させていく。たとえば演出を変えるのはそんなに難しいことじゃないんですよ。テクニカルなことですから。

参照:参照

この記事を見たのか井上選手が突然前触れも説明もなくこんなツイートをしました。

ファンは察したようで・・・。

日本はこれをやってきたから あらゆるものの質が落ちたと思うんですよ。総合格闘技も世界をとれたはずなのに実力がある選手が北米に行きだした。見せ方だけ上手くなりすぎて 持ち上げたい選手にフォーカスを当てて本質を見失ったのが日本のエンタメではないでしょうか。
アイドルや映画などのエンタメも同様で実力主義ではないから顔がカッコイイ・かわいいけど演技下手な女優。握手するのはうまいけど実力はないアイドル。こんなのばかりになった。
見せ方は大事だけどやっぱり実力ありきですよね。 ボクシングにおいては井上チャンピオンが取り戻してくれた気がします。