チャンネル「てみた」

「私はムスリムです。私はテロではありません。」という紙を持って渋谷に立った男性

出典:kanako babaさんのFacebookへの投稿より
(本記事は投稿者の許可を頂いて掲載しております)
kanako babaさんのFacebookの投稿が話題になっています。
すごく大切なことを書かれていると感じたのでシェアさせてください。

アナスさん(仮名)、会社員「私はムスリムです。私はテロではありません。」と書かれた紙を持って渋谷のハチ公前に立っていたアナスさん。(*テロリストではありませんという意味、日本語を勉強中だそう。)周囲にはフランス国旗や、エッフェル…

Posted by Kanako Baba on 2015年11月15日

アナスさん(仮名)、会社員
「私はムスリムです テロではありません」
と書かれた紙を持って渋谷のハチ公前に立っていたアナスさん。
(*テロリストではありませんという意味、日本語を勉強中だそう。)
周囲にはフランス国旗や、エッフェル塔とピースマークが組み合わされたサインがプリントされた紙を掲げている人が数十名いる。ハチ公前で、フランス国旗が掲げられ、フランス国家が歌われる。
11月15日日曜日に、パリの事件の犠牲者追悼イベントがFacebookで立てられていて、アナスさんもFacebookを見て集まった一人だ。
「パリやシリアやレバノンなどで起きた全てのことに抗議します。パリの事件を知ってショックを受けました。とても悲しい気持ちです。こんなことが起きるとは誰も想像していなかったでしょう。」と言うアナスさん。
ーなぜ渋谷に来たのですか?
「Facebookで、たくさんの人がアイコンをフランス国旗に変えているのを見て、これは渋谷に行かないと、と思い来ました。」
フランス国旗に変えていることに対して怒っていますか?という質問に対し、いいえ、と穏やかに答えるアナスさん。
「ただ、日本人の方々にメッセージを伝えたいのです。このような行為(パリで起きたことや、ISが行っているようなこと)をしている人たちはムスリムではないと。私はムスリムですがテロリストではないということを伝えたいのです。」
ーパリに比べて、シリアやベイルートなど他の地域のことは注目されていませんがその点についてはどう思いますか?
「メディアの違いでしょうか。フランスのメディアは強いですよね。フランス国内に新聞社もテレビ局もたくさんあります。何かがあれば、メディアが報道し、FBやツイッターですぐ情報が拡散されます。シリアやレバノンのメディアはフランスほど強くないですし、何が起きているか実際にはわかりません。そして、いろいろな情報があります。でもそれが本当かどうかはわかりません。例えばロシアはシリアを空爆していますが、ISを攻撃しているというニュースも反アサド政権を叩いているというニュースどちらもあります。何が起きているか知ることは難しいです。」
私がアナスさんにお話を聞いていたら、私服警察がやってきて「どこからきたのか」「何しにきたのか」「一人できたのか」という質問を始めた。
その後、警察官はアナスさんに名前と連絡先を聞いてきた。アナスさんは、「隠すことは何もない」と、名前と電話番号を警察官のメモ帳に書く。そのうちに一緒に取材で来ていたジャーナリストの友人も会話に加わる。
「何故今訊いているんですか?」という質問に、「そこの交番にいるんだけど、これだけ人が集まっているからねぇ。」
「何故彼なんですか?」
「紙を掲げていると危ないかもしれないからね。それを見て他の人が何するかわからないから。」
「他の参加者にも訊いているんですか?」という質問には「いろんな人にきいている」という答えが。
「何かあったら連絡してください」と名刺をアナスさんに渡し、警察官が「すみませんねぇ」と謝りながら去る。アナスさんは、最初掲げていたメッセージの紙を小さく折りたたんでジャケットの中にしまった。
その後、フランス国家を歌っていたフランス人に対してお話を聞いていた警察官は、「参加者の連絡先を聞いていない」、先ほどもらった警察官の名刺を見せると「違う部署だからわからない。」と答えた。
ハチ公前に集まった人が抱く気持ちはそれぞれでしょう。インターネット上でもいろいろなメッセージが溢れている。”Pray for Paris” “Pray for France” “Pray for Beirut” “Pray for Syria” “Pray for Kenya” “Pray for humanity”……国旗を掲げるか掲げないかという意見もたくさんある。それぞれを尊重したい。
同じように、アナスさんが伝えたいことも尊重されるべきメッセージの一つ。
それと同時に、踏み絵のように「テロリストではない」という宣言をしなければと思わせてしまう社会、そしてそういう表明をしても怪しまれる社会。
難民や、移民、日本でも一般会社員として暮らすアナスさんのような人々にテロの責任を負わせ、そのような攻撃を受けている人々が「自分は危険人物ではない」とアピールしなければいけない社会構造の暴力を感じる。うまく今言葉では伝えられないのですが。
追悼式と渋谷に取材しにいったけれど、もっともっと多様性があふれる景色を期待していました。そこで一人、メッセージを掲げていたアナスさんの気持ちを私は受け止めたい。

kanako baba

本当におっしゃる通りだと感じました。 
アナスさんを動かした衝動、そして勇気、色々考えさせられる投稿でした。

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